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【マコなり社長・前田裕二】気鋭の経営者達が大切にする第1義的考え方

2021-04-14

物事を論理的に考えられるようになりたいけど、どうしたら良いだろう。
事象の本質を捉えて、応用力を高めたい。そのためには何が必要だろう。

そんな疑問にうってつけの本ありました。

「具体と抽象」を知ったキッカケは、以前読んだ「メモの魔力」の中で紹介されていたからです。

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「メモの魔力」では、抽象化することの大切さが述べられており、その点において「具体と抽象」というこの本が薦められていました。

また、プログラミングスクール経営者であり、人気YouTuberでもある「マコなり社長」も、「具体と抽象」を理解することが思考力を良くする一因と考えられたそうです。

マコなり社長が始めた新サービス「UNCOMMON」を体験したら怖すぎた」より引用。

かく言う私は、論理的にモノゴトを考えるということが苦手でもあるので、少しでも思考力を磨きたいと常々思っておりました。

そのため、この様に注目の経営者たちが思考力を磨くための概念として「具体と抽象」を挙げていたことから興味を持ち、この本を読んだ次第です。

この記事では、少しでも私自身の理解が深まることを願って、本書の内容を解説します。

それとともに、次のような方にもおススメできる本かと思います。

おススメな人

論理的思考力を高めたい。

思考の応用力を身につけたい。

 

抽象化とは何か

抽象化の特徴

よく仕事の場面などで言われがちなのは、以下のような言葉ではないでしょうか。

「具体的に説明しよう」

であるとか、

「抽象的すぎて分からない」

であるとか。

抽象化の特徴の一つとして、解釈がいかようにもできてしまうので、具体性に欠けると言われがちです。

ココがポイント

抽象化の特徴:解釈の自由度が高い。

なぜ、その様に言われてしまうかというと、抽象化とは共通点だけを一つにまとめて一般化したものだからです。

例えば「スマホ」という言葉を例に挙げてみましょう。

最近発売されたスマホ、かなり写真の画質がいいらしいよ。

と言ってくる友人がいたとします。

しかし、この時の「スマホ」がどの機種のことを言っているのかは分かりません。

iPhone、galaxy、Xperiaなど、一言で「スマホ」と言っても様々な機種があり、何を指しているのか分からないのです。

「スマホ」という言葉は、ざっくり言うとOSが搭載された携帯電話という特徴のあるものです。

この場合「最近発売された」と言われても、なかなか明確な機種までは伝わらず、スムーズに話が進みにくくなってしまいます。

抽象化の利点

しかし、だからこその利点があります。

例えば

近年のスマホの普及によって、人々のコミュニケーションはより円滑になった。

という様な場合、特定の機種に限定する必要はありません。

「スマホ」という一つの言葉で幅広く網羅することができます。

つまり

ココがポイント

抽象化の利点:応用がきく

ということが挙げられます。

具体と抽象は相対的

こうした特徴と利点のある抽象化ですが、実は相対的なものでもあります。

先ほどから「スマホ」を例に挙げていますが、スマホをさらに抽象化すると「電話」とも言えます。

電話と一言でいっても、様々なものが挙げられます。

  • 固定電話
  • 公衆電話
  • ガラケー
  • PHS
  • スマホ

先ほどは、iPhoneなどを抽象化した言葉が「スマホ」でした。

しかし、「スマホ」も抽象化すると「電話」となります。

さらに「電話」も抽象化すると「通信機器」とか「コミュニケーション手段」となっていきます。

そのため、どの段階で切り取るかによって、具体にも抽象にもなりえます。

この様に具体と抽象は相対的なものなのです。

具体と抽象の概念図

次に「具体と抽象」の概念図を以下に示します。

図の上部が「抽象」と示されていますが、三角形の頂点に近づくに連れて、モノゴトの本質的な部分を示します。

※本書より改編のうえ抜粋

そして下層にある「具体」部分には、それぞれ個別のモノゴトが存在している、となります。

こうした図解自体も「具体と抽象」の一つの手段と言えます。

つまり「具体と抽象」という抽象的な考え方を、「図」という具体的なモノに変換しているからです。

なぜ具体と抽象が必要か

思考とは具体と抽象の往復運動

本書の中では、人が考えるという行為を以下の様に述べられていました。

具体と抽象の往復運動

「具体と抽象の往復運動」が考えるという行為である、とはどのようなことなのでしょうか。

例えば、日本には俳句という季語と五・七・五を定型とした詩があります。

この俳句を解釈する際に、「具体と抽象の往復運動」が使われているのです。

具体的な例としては、正岡子規がうたった俳句に以下のようなものがあります。

柿食へば鐘が鳴るなり法隆寺

この俳句は、比較的有名なものだと思います。

ざっくりと現代語訳すると、「柿を食べたら法隆寺の鐘がなったよ」となると思います。

しかし、この俳句が現代語訳そのままの解釈であったとして、今日まで語り継がれるでしょうか?

詳細は他に譲りますが、この俳句から以下のような様々なモノが読み取れることが、後世まで残されている理由だと思います。

  • 秋の物悲しさを多くの人に共有させた。
  • 作者である正岡子規の心情を反映させている。
  • 当時の時代背景も読み取れる。

つまり、「柿食へば鐘が鳴るなり法隆寺」という具体的な文言から、抽象的な「秋の概念」や、「正岡子規の心情」が読み取れるからこそ、よく知られた俳句となっているのだと思います。

この様に「具体的な事象から抽象的なものを把握する」ことが、思考の一端となります。

もちろん「抽象的な概念から具体的なモノを発送する」こともそうでしょう。

ですので考えるという行為は、「具体と抽象の往復運動」と言えるのです。

現代だからこそ「抽象化」が必要

「具体と抽象」のイメージ

「具体と抽象の往復運動」が考えるという行為だとすると、それが必要なのは当然のことです。

しかし「具体と抽象」の本の中では、現代社会においては「抽象化」を意識した方が良いと述べています。

それは何故でしょうか。

先ほど

抽象的で分かりにくい

と言った発言を例にとりましたが、「具体と抽象」には次のようなイメージがあります。

「具体」 = 分かりやすい

「抽象」 = 分かりにくい

「安定期の具体」と「変革期の抽象」

上記の様に「具体」が分かりやすく、「抽象」が分かりにくいという印象は、少なからず皆が抱く印象だと思います。

そして本書では社会が安定した時期においては、具体的で分かりやすい考え方が有用で、不安定な現代社会においては、むしろ分かりにくい抽象的なことを捉える力が必要だと述べています。

安定期の具体

例えば一昔前の日本においては、「一億総中流」という言葉があり、日本国民の大多数が自分を中流階級だと考える「意識」を持っていました。

当時は高度経済成長期と重なり、右肩上がりで安定的に社会が成長していった時代です。

その様な時代においては、具体的で分かりやすい考え方が有効でした。

なぜなら以下の理由等により、社会的に考え方が均一化したからです。

経済成長により所得格差が是正されたこと。

高等教育を修了するものが増加したこと。

テレビの普及により情報格差が減少したこと。

この様に均一な社会においては、原則的に今ある具体的なモノを改善することが、最も効果的な対応となります。

逆に抽象的なものは、受け入れがたい状態であるとも言えます。

不安定期な時代

2021年現在、社会が多様化していると言われています。

上記の例でいえば、以下のような違いがあるでしょう。

経済格差ができていること。

YouTubeなどインターネットメディアの普及により情報格差ができていること。

もしかしたら教育格差も生まれつつあるでしょう。

そしてまた変化の速い時代であるとも言われています。

インターネットが普及したことにより、情報拡散の速度も速くなりました。

スマホを皆が手にすることで、その情報をスグに受け取ることもできます。

くわえて、そのスマホすらも数年たてば古い機種となってしまいます。

これらは一部の現象に過ぎませんが、ひと昔前に比べると、現代はとても速いスピードで変わっていると言えます。

不安定期の抽象

では多様化しスグに変化してしまう社会において、抽象的なモノの捉え方が必要な理由とは何でしょうか。

それは前述したように、抽象化には解釈の自由度が高いため、共通点だけを一つにまとめて一般化できるからです。

つまり不安定期においては、表層の具体的なモノの捉え方では、変化に振り回されてしまうばかりとなります。

そうならないために「基本方針」や「原理原則」といった、「本質的なモノ」を捉えていることが必要であることから、抽象化する考え方が必要といえるのでしょう。

抽象化するにはどうするか

それでは、どのようにすれば抽象化という考え方ができるのでしょう。

幹を取り出す

ココがポイント

情報の大切なところ・本質的なところを抽出し、簡単に一言で表現する。

ある情報の幹の部分を抜き出すことが、抽象化の第1歩となります。

この場合、独自の観点で構いません。

それが個性となりますし、情報は多面的であるため厳密に一つであるとは限らないからです。

共通点を見つける

次に必要なことは

ココがポイント

一見異なるようなことから、共通点を探し出す。

モノゴトの共通点を抽出できるようになることで、まず思考を整理することができます。

ごく簡単に言えば、リンゴとミカンは具体的にはそれぞれ別物ですが、果物と一括りにできます。

違う様に見えるものも、共通点を見つけ、まとめてしまうことは抽象化の一歩です。

共通点を探すことができれば、全く異なる分野のモノゴトをつなぎ合わせ、他のジャンルで確立された法則を流用することもでき得るのです。

相違点を見つける

共通点を挙げることができたなら、次はその反対のことを行えばよいのです。

ココがポイント

似たもの同士から、異なる点を見つけ出す。

同じように見えるモノのなかから、実は本質的に異なる点があるのではないかと思考すること。

同じものである様だが、相違点があるのはナゼだろう?と考えることで抽象化するクセとして身についていきます。

 

大切なことは、似たような情報に触れたときに、「似ているな」で流さないことだと思います。

step
1
大切な部分を抜き出す。

step
2
共通点を探す。

step
3
反対に相違点を探す。

といった思考過程を繰り返すことで、考え方のパターンを身につけることができるのです。

まとめ

前田裕二・マコなり社長という新進気鋭の経営者たちが、重要視する思考法を学びたいと思い、「具体と抽象」という本を読みました。

次のような視点を得ることができたと思います。

  • 抽象化は、ひと目見ると違ったモノゴトから本質的に大切なことを見つけることができる。
  • 激しく変化する時代には、本質的な共通点・相違点を見抜く視点が必要。
  • 「なぜ・どの様に共通しているのか」、反対に「なぜ・どの様に異なるのか」という考えを繰り返すことで思考は深くなる。

個人的には、今回本の内容をまとめるに当たって、これまで以上に苦労しました。

まさしく抽象的な「抽象」という概念を理解したうえで、さらにアウトプットするという点で、難しいなと思いました。

だからこそ最後までこの文章を読んでくださった方がいるならば、それは非常に嬉しいことです。

正直、この記事を読んでも「サッパリ分からん」という方もいらっしゃると思います。

それならばやはり、本書を手にとって頂くのが良いと思います。

ココがおススメ

かわいい挿絵と四コマ漫画で説明が補足されている。

比較的短い章で区切られているため読みやすい。

本自体は薄いものの、内容は濃い。

思考の原点である「具体と抽象」について、より深く学びたいという方は、ぜひポチってみてください。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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