音読パッケージトレーニングって具体的にどうするの?
音読パッケージトレーニングをするとどうなるの?
こうした疑問に対して、私が3周ほど取り組んだ方法を例示して参考にして頂ければと思います。
また、トレーニングの成果として、実際にどの程度の効果があるのかを示します。
要点としては、以下の2つ。
- 細かいことは気にせず、続けられる方法を試行錯誤しよう。
- 100回する前にテキスト必要ない程度には聞き取れるようになる。
ちなみに私のTOEICの点数は、2019年7月時点において以下の通りです。
- Listening ➡️ 295点
- Reading ➡️ 175点
- Total ➡️ 470点
2019年7月の #TOEIC 結果を晒します。
Listening ➡️ 295点
Reading ➡️ 175点
Total. 470点ここからスタート。 pic.twitter.com/CAiKLprDOU
— 40代でTOEIC800点以上を目指すオッサン (@NgtRpt) May 29, 2020
現在800点を目指して勉強中ですが、その一歩として選んだのがこのテキストでした。
音読パッケージトレーニングとは
音読パッケージトレーニングとは
この記事を読んでくださっている読者の方には、音読パッケージトレーニングをご存じない方はいらっしゃらないとは思いますが、念のため簡単に。
音読パッケージトレーニングは、森沢洋介先生の著書やサイトに紹介されている英語を音読する方法です。
英語上達完全マップ (森沢先生のサイト)
森沢先生は英語上達の方法の一つとして音読の有効性を挙げています。
しかし、ただ英文を音読するだけでは単調になってしまうことから、リピーティングとシャドーイングを行うことによって、刺激を変えながら英語力向上を図ろうとするものです。
- リピーティング:聞き取った英語をフレーズ毎に口頭で繰り返す。
- シャドーイング:聞き取りつつ同時に口頭で発語する。
この二つの方法を組み合わせながら、繰り返し英文を音読を繰り返す方法が音読パッケージトレーニングになります。
音読パッケージトレーニングの効果
森沢先生は、英語上達の方法を以下のようにシンプルに表現しています。
「文構造・意味を把握している文を脳、音声器官を通じて出し入れすること」
そのため、文の構造、意味を理解しながら、聞くことと、口から発することを行う音読は最適な方法となる訳です。
具体的な効果は…英語に関するすべての能力であると仰っています。
結論から言うと、あらゆる面に効果があります。
英文を理解しながら繰り返し自分の口から発して行く作業は、英語を、英語の語順で直接・瞬間的に受け入れる体質を養成し、リスニング力も含め英語の基底能力を総合的に高めてくれます。
むむむ…と個人的には思うところもありますが、効果が実感できる部分も確かにあります。
では、実際にどの様な部分に効果を感じるかを具体的に書いていきます。
音読パッケージトレーニングをやった結果
リスニング力が向上する。
単純にリスニング力が向上します。
最も分かりやすい変化だと思います。
1周目の途中からでも実感できますし、回数を繰り返せば繰り返すほど向上しているのが分かります。
3周目くらいになるとテキストはほぼ不要になるくらいに、このレベルのリスニングは可能になります。
英語の語順で英文を理解する習慣がつく。
特に私は、リスニング、リーディングにかかわらず、「訳し上げ」と言われるような英文の訳し方をしていました。
しかし、音読をすることにより、文頭から英語の語順に沿って頭に入れていくように習慣づいてきています。
まだ難解な英文は、文頭から理解していくのは難しかったりもしますが、以前に比べると文の通りに理解することが自然とできるようになっています。
英文がスムーズに読めるようになる。
初めて読む文は、なかなかスムーズに読むことが難しいですよね。
でも、繰り返し、繰り返し読むことによって、英文に慣れてきて、徐々にスムーズに読むことができるようになってきます。
しかも、リスニングしつつリピーティングしたり、シャドーイングを行うことによって、なんとなく英語っぽい発話、読み方になっていると思います。
イントネーションや発音、リエゾンも真似することによって、沁み込むように身に着けることができます。
疑問点
最後に私なりの疑問点を一つ。
3周目ともなると、英文自体の内容を覚えてしまっていることがほとんどです。
ですから、文章の一つ一つの意味を厳密にわかっているか、と問われるとかなり疑問です。
森沢先生も仰っていますが、推測聴きをしている可能性があります。
こうしたフレーズごとのリピーティングができないリスニングは、実は英文を完璧に聴き取り理解しているわけではなく、話の流れや、聞き取れたフレーズや単語によって意味を推し量る推測聴きをしているのです。
そういった点では、繰り返すことによる影響により、推測聴きは可能となり惰性でリスニングをしてしまうことが私にはありました。
個人の問題と言えばそうですが、同じテキストをずっと続けるのも考えものだなと思った点です。
音読パッケージトレーニングの私のやり方
続いて、私の音読パッケージトレーニングのやり方を記載します。
Twitterにてつぶやいていた方法が以下のようになります。
20200528
音読パッケージトレーニング2周目終了。📖遅めの速度でシャドーイング✖️10回
📖テキスト見ながら音読✖️10回
📖普通速度でシャドーイング✖️10回
内容次第ではテキスト確認せず普通速度のシャドーイングができることや、1.25〜1.5倍の速度にしても聞き取れる。
— 40代でTOEIC800点以上を目指すオッサン (@NgtRpt) May 27, 2020
音読パッケージ3周目終了。
normal speedで聞き取れる。
たぶんdictationもできる。
正確にshadowingはでき…ない…。
舌が追いつかない。
そこまで仕上げるトレーニングだとしたら、まだ先は長そう。
滑らかに音読できるって大事なトレーニングなんだなぁ。あらためて実感。— 40代でTOEIC800点以上を目指すオッサン (@NgtRpt) July 20, 2020
- 1周目
- 見ながらリピーティング × 3回〜5回
- 見ながら、ゆっくりの音声でシャドーイング × 3回〜5回
- 音読 × 10回
- 見ながら、普通の音声でシャドーイング × 3回〜5回
- 見ないでリピーティング × 3回〜5回
- 2周目
- 遅めの速度でシャドーイング × 10回
- テキスト見ながら音読 × 10回
- 普通速度でシャドーイング × 10回
- 3周目
- 普通速度でシャドーイング × 10~15回
- (テキスト見ながら音読 × 10回)
- 1.5倍速でシャドーイング × 10~15回
原則は、英語上達完全マップのやり方にのっとって行い、このような方法で行いましたが、文章の難易度によって変更しました。
例えば、1周目は最後に見ないでリピーティングをしていましたが、テキストを確認しながら行ったものもありました。
3周目などは、1.5倍速でシャドーイングをするようにしましたが、けっこうボロボロだったので、普通の速度にもどして行った章もあります。
文章の難易度や、自分自身の得手不得手によって方法をそのつど変更していました。
唯一絶対のルールとしていたのは、30回繰り返すということ。
わたしはこの30回という回数をいいかげんに持ち出したわけではありません。私自身の指導経験から、音読効果を確保するためのミニマムな回数として割り出してきたのです。
続けるコツ
まずは何がなんでも1周しよう。
「続けるコツ」と題しながら、いきなり力技なのが申し訳ないと思いつつ、1周すればすぐに変化が分かります。
なんなら1周目の途中から変化はみられます。
1周目は、方法にこだわらず、できることを、できる方法で行うことがいいように思います。
もちろん原則に従うことは必要かもしれませんが、まずは1周することを目標に取り組みましょう。
きっとそれだけで変化が実感できます。
常に同じやり方をする必要はない。
さきほども書きました、常に同じ方法で取り組む必要はないと思います。
章毎に難易度は変わるので、難しい、聞き取れないなと思えば、ひたすら音読してもいいわけです。
逆に、簡単だなと思えるところは、テキストを見ずにシャドーイングを繰り返してもいいと思います。
音読トレーニングは、もちろん厳密さにこだわればそれだけ効果も高いのでしょうが、まずはトレーニングをすることに意義があるので、続けるためには柔軟に対応しましょう。
感情をこめて音読する。
とは言え、やはり音読を30回繰り返すことは単調になってしまうことは否めません。
そんな時は、文章の登場人物になり切って、英文を音読することも一つの方法です。
これをすると、30回のうち10回くらいは目先を変えて読むことができるようになると思います。
しかも、不思議なことに感情をこめて音読した方が、より流暢に発語できたりします。
この方法は、横山カズさんのパワー音読から得た方法ですが、結構有効だと思います。
やればやるほど楽になる。
勉強するにあたって、効率的でありたいとは誰もが思うことだと思います。
やればやっただけの効果があれば良いな。
初めて音読パッケージトレーニングに取り組む方に知ってもらいたいことは、やればやるほど効果が出るということです。
酔えば酔うほど強くなるのは水拳ですが…。
音読パッケージトレーニングは繰り返せば繰り返すほど、その効果を実感することができると思います。
テキストを見ないとリピーティングできなかったものが、テキスト無しでリピーティングできるようになります。
全然ついていけなかったシャドーイングも、多少早くてもできるようになります。
3周目が終わるころにはテキスト無しでもシャドーイングができるまでになります。
初めて何かに取り組む方は、その効果を疑うところも多少あるとは思います。
しかし、音読パッケージトレーニングは、行っただけの効果は保証されているのです。
まとめ
これまで、私が「みるみる英語力がアップする音読パッケージトレーニング」に取り組んだ方法をまとめてみました。
音読パッケージトレーニングは、非常に効果のあるテキストだと思います。
- 行えば行うほど分かりやすい効果が得られる。
- そのために細かいこだわらずに、まずは続ける。
単純に音読するなんてほんとに効果あるのかな?
って、誰しも思うことだと思うのですが、思っている以上に効果がありますし、分かりやすく効果がでます。
ですので、ともかく続けましょう。
そのためには、テキストに書いてある方法は参考にしつつも、細かいことに拘らず、自分のやりやすいように工夫することが大切かなと。
例えば、音源を聞きながらリピーティングするのは基本中の基本ですが、たとえそれが精一杯だとしても、まずはそこがスタートと割り切って続けてみることです。
30回それだけでもいいと思います。
まとめというには、明らかに力技な感じではありますが、実際それだけの効果は保証できると思います。
とても地味で単調なトレーニングではありますが、ぜひ手に取って頂きたいと思います。
最後まで、お読みいただきありがとうございました。